【受賞】物情学生4名がSICE制御部門賞を受賞
堀研究室のM2 五十嵐亮人君,M1 岩崎 …
Keio University, Faculty of Science and Technology, Dept. Applied Physics and Physico-Informatics
Keio University, Faculty of Science and Technology, Dept. Applied Physics and Physico-Informatics
物理情報工学科には3つの研究分野があります。3つの研究分野は、「量子・情報物理」、「創発物性科学」および「情報計測・情報制御」です。
応用物理とエレクトロニクスを2本の柱とし、それらを横につなぐシステム科学の基礎を学びます。
それらを発展させた研究を通して、社会へ貢献できる技術者を養成していきます。
2年生では、物理現象・生体生命現象・物質現象を把握するための熱物理学、電磁気学、量子力学を基盤とした応用物理学、それに計測・情報処理などの究理・究明手段や、解析・モデリングのための数理的手法を学びます。3年生では、物性物理や制御工学の必修科目と多岐に渡る選択科目により専門的学力を養い、それらの知識を専門分野に応用する能力を培います。
堀研究室のM2 五十嵐亮人君,M1 岩崎剛之君,井上研究室のM2 井上陽亮君と宮岡佑弥君が計測自動制御学会(SICE)制御部門の部門賞を受賞しました。2026年3月に富山国際会議場で開催された第13回制御部門マルチシンポジウムにてそれぞれ表彰されています。
五十嵐亮人
賞: SICE International Young Authors Award for CDC2025
対象論文: Parameter Invariance Analysis of Moment Equations Using Dulmage-Mendelsohn Decomposition, 64th IEEE Conference on Decision and Control, 2025
岩崎剛之
賞(1件目):SICE 制御部門マルチシンポジウム賞(基礎分野)
対象論文:確率ジャンプモデルに基づく生化学反応モーメント方程式のクロージャー法,第12回SICE制御部門マルチシンポジウム,2025
賞(2件目):SICE 制御部門マルチシンポジウム優秀ポスター発表賞
対象論文:Kolmogorovの後退方程式を用いた確率的化学反応系におけるモーメント解析,第13回SICE制御部門マルチシンポジウム,2026
井上陽亮
賞:SICE 制御部門 部門奨励賞(基礎分野)
対象論文: 早期治療に向けた非線形システムの共分散制御,第12回SICE制御部門マルチシンポジウム,2025
宮岡佑弥
賞(1件目):SICE 制御部門マルチシンポジウム賞(技術分野)
対象論文:制御バリア関数を用いた大規模言語モデルの安全化制御,第12回SICE制御部門マルチシンポジウム,2025
賞(2件目):SICE 制御部門マルチシンポジウム優秀ポスター発表賞
対象論文:プライシングによるネットワーク仮想化基盤の需給調停,第13回SICE制御部門マルチシンポジウム,2026(NTTネットワークサービスシステム研究所との共同研究成果)

第13回制御部門マルチシンポジウムにて。左から五十嵐君,岩崎君,宮岡君,井上君。
2025年9月24日~26日において、一般社団法人 日本熱電学会 で報告した
小野圭吾 氏(産業技術総合研究所, 慶応大学)
講演題目:新規n型Zintl 相化合物 Rb(Cd,Zn)4As3の熱電性能
が同学会の優秀講演賞を受賞しました。
https://www.thermoelectrics.jp/commendation.html
この報告の内容は、Acta Materialia誌に掲載可となりました。
K. Ono, Y. Goto, H. Usui, M. Murata, S. Tsutsui, K. Kuroki, Y. Kamihara, and C.-H. Lee, Acta Materialia, accepted for publication (2026). Rb(Cd,Zn)4As3 as a new n-type Zintl phase thermoelectric compound
M1三好君が第68回自動制御連合講演会にて優秀発表賞を受賞しました(受賞者一覧)。
講演予稿集もこちらで公開されています。
2025年9月24日〜26日に奈良県コンベンションセンターで開催された第63回日本生物物理学会年会において、山本哲也さん(博士課程2年)が学生発表賞を受賞しました。受賞対象講演は以下の通りです。
血流中の酸素の拡散のシミュレーション
Simulation of oxygen diffusion in blood flow
慶應大・院理工 山本哲也
博士課程2年生の松坂美月さん(海住研)が、キラル分子を用いた磁気ナノデバイスにおいて、キラル誘起スピン選択性(CISS)効果由来の室温磁気抵抗効果を観測することに初めて成功しました。本研究成果は7月30日(英国時間)に『Nanoscale』(オンライン、英国王立化学会)に掲載されました。
論文の詳細は下記の通りです。
Mizuki Matsuzaka, Kotaro Kashima, Koki Terai, Takumi Ueda, Ryunosuke Miyamoto, Takashi Yamamoto, Kohei Sambe, Tomoyuki Akutagawa and Hideo Kaiju:
“Magnetoresistance effect based on spin-selective transport in nanodevices using chiral molecules” Nanoscale (2025) [doi: 10.1039/d5nr01259g]
プレスリリース(慶應義塾大学)
プレスリリース(理工学部)
プレスリリース(東北大学)
プレスリリース(東北大学多元物質科学研究所)
日本経済新聞

2年生の松田武士君が米国ラスベガスで開催された情報セキュリティ系の国際会議 DEF CON33で成果発表をおこないました。以下は松田君からの参加報告です。発表概要はこちらからも確認できます。

私はDEF CONという情報セキュリティカンファレンスに参加し、Demolabsにて登壇しました。DEF CONはラスベガスで毎年行われる世界最大級のハッカー/セキュリティ会議です。例年約3万人が開催していると推定されています(たとえばこちら)。DEF CONでは幅広い分野の発表/交流が為されており、多種多様なブースが展開されています。その中でも私が登壇したDemolabsは制作したツールのデモンストレーションを中心としたブースとなります。
発表は私含め3人で行いました。
・近藤佐介 – 筑波大学附属駒場高等学校所属
・凌翔太 – 株式会社マクニカ所属
・松田武士 – 慶應義塾大学理工学部物理情報工学科

発表概要は以下のとおりです。
プロンプトインジェクションは、AIが読む文章やデータの中に本来の指示より強く働く別の指示を紛れ込ませ、意図しない動作を引き起こす攻撃です。これはLLMの重大なリスクの一つとして整理されており、外部サイトやファイル経由で起きる「間接型」も含めて注意が呼びかけられています(たとえばこちら)。現実に、この脆弱性を利用した攻撃事例も確認されています。2025年8月に研究者がGoogleのGeminiを“カレンダー招待”に埋め込んだ隠し指示で乗っ取れることを示しました。ユーザーが「今日の予定は?」と尋ねるだけで、Geminiがイベントタイトルに仕込まれた命令を読み取り、スマートホーム機器の操作や各種データへのアクセスまで引き起こせるという内容です。報告後、Googleは修正を行ったとされています。このケースは、LLMが他サービスと広く連携するほど攻撃面が広がることを示す、わかりやすい最新の例と言えます。
この課題に対して、私達は以下の2つのツールを提案しました。
・ShinoLLMApps – 脆弱なLLMアプリの詰め合わせで、MPITを使いながらプロンプトインジェクションの仕組みやリスクを安全に学べる学習用の環境です。
・MPIT(Matrix Prompt Injection Tool) – 攻撃パターンを自動生成して試せるようにし、AIが処理しそうな入力欄の特定やテスト文の工夫、反復的な改良まで一連の流れを支援します。ペンテストの現場で手早く安全性を確かめることを目的としたツールです。

物理情報工学科の授業「プレゼンテーション技法」にて,研究室対抗のプレゼンテーション発表会を行いました。結果は以下の通りです。
1位 大澤研究室 2位 塚田研究室 3位 二瓶研究室
上位3チームの皆様,おめでとうございます!
それ以外のチームも,これまでの授業で学んだことが活かされており,大変わかりやすいスライド,発表ばかりでした。また発表のテーマや雰囲気など研究室それぞれの色が出ていて,大変興味深く聞かせていただきました。ぜひ本授業で学んだことを,中間発表,卒論発表に活かしてもらいたいと思います。

2025年6月5日に開催されたロボティクス・メカトロニクス講演会 表彰式にて、塩野入大介君(大澤研究室・修士1年)が日本機械学会 若手優秀講演フェロー賞を受賞しました(教員ブログ)。
JSME The 8th International Conference on Advanced Mechatronics (ICAM2024)
“Fluid-Based Contact Detection and Thermal Display”
Daisuke Shionoiri, Yukiko Osawa
物理情報工学科ならではの特徴的な授業の一つに「プレゼンテーション技法」があります。研究成果の発表や議論に限らず,広く日常からパーティのようなイベント時まで必要とされるコミュニケーションの仕方から学びます。自分の考えを相手に正しく伝えられるかは,生まれ持った才能では決まりません。しっかりとした理論をもとに,どれだけ訓練したのかで決まります。この授業では基礎となる理論を学び,受講生同士での実習を通して訓練していきます。
2025年度は前年度に続いて小林真理先生(慶應特任教授,AIC)を講師として授業を進めていきます。授業計画は以下のとおりです。
5/8 第1回 コミュニケーション基礎講座
5/15 第2回 パワーポイントスキル基礎
5/29 第3回 資料つくりの7つのステップ:1.発散する, 2.主張と要望を明らかにする, 3. 相手の状態を明らかにする
6/5 第4回 資料つくりの7つのステップ:4. シナリオを組み立てる
6/12 第5回 資料つくりの7つのステップ:5. スライドの中身を考える, 6. 電子化する
6/19 第6回 資料つくりの7つのステップ:7. 発表する
6/26 (第7回 要旨の書き方、井上&大澤担当)
写真は第1回の授業の雰囲気になります。これまであまり接点のなかった同級生とペアを作って,コミュニケーションの良し(悪し)を体験しています。

山本研究室から以下の成果が出ました。
慶應義塾大学大学院理工学研究科の和田凱渡大学院生(後期博士課程2年)、同大学理工学部物理情報工学科の山本直樹教授、東京大学素粒子物理国際研究センターの吉岡信行准教授らの共同研究グループは、量子コンピュータ上で実現される状態に対し、多数の物理量を効率的かつ高精度に測定する適応型量子アルゴリズムを開発しました。本手法は、理論上の最適精度である「ハイゼンベルグ限界」を達成すると同時に、計算時間や必要とされる量子ビット数に関して、大幅な改善を達成しました。本研究成果は、量子情報処理の実用化に向けた大きな一歩であり、誤り耐性量子計算の科学応用における礎となり、次世代量子アルゴリズムの基盤技術として、産業界および学術界に広く貢献することが見込まれます。
本研究の詳細は、2025年4月10日(米国東部夏時間)に、米国科学雑誌『PRX Quantum』のオンライン版に掲載されました。
論文へのリンクはこちら
2025年5月7日の日本経済新聞(WEB版)に掲載されました。