12/9(水) セミナーのお知らせ”エラー耐性のある量子操作について”(市川翼 博士)

日時:2015年12月9日(水) 14時45分~16時15分
場所:14-DR9

市川 翼 博士研究員(学習院大学)
「エラー耐性のある量子操作について」

いかに厳しく較正を行おうとも、実験機器には誤差がつきものである。誤差によ
り、実験で実際に行った操作は、実験者が行いたかった操作からずれてしまうた
め、実験データの精度は低下してしまう。実際、NMRでは実験機器の誤差の影響
で信号の強度低下や波形の歪みが起こることが分かっている。

本講演では、実験機器の持つ誤差の影響を受けにくい実験操作の設計法を紹介す
る。この技術は複合パルス法と呼ばれており、NMRのパルス設計法として誕生し
た。まずNMRの原理と主要な2種類の誤差について概観した後、複合パルスの設
計法を与え、その効果を検証する。特に、2種類の誤差がどちらも存在した場合
でも誤差の影響を受けにくい操作の設計法を詳述する予定である。

連絡先: 早瀬 (hayase@appi.keio.ac.jp)