【プレスリリース・論文掲載】シリコン光回路に集積したカーボンナノチューブ光デバイス、【論文掲載】超伝導ナノワイヤーでのマイクロ波位相スリップ精密制御

牧研究室から、以下の2つの成果が出ました。

(1)【論文掲載・プレスリリース】シリコン光回路に集積した高効率・狭線幅カーボンナノチューブ光デバイス -通信波長駆動により光集積回路・量子暗号チップへの応用が可能に-

慶應義塾大学理工学部物理情報工学科の牧英之准教授らは、直径約1nmの微細な一次元物質である単層カーボンナノチューブをシリコンチップ上に形成した光デバイス(シリコンフォトニクス)と融合し、通信波長帯の光のみで駆動する狭線幅光源を実現しました。本技術は、シリコンチップ上に集積した光集積回路や量子暗号通信用チップなど、新たなシリコンチップ上光デバイスへの応用が期待されます。
本研究成果は、2020年8月5日に米国化学会(ACS)のACS Applied Nano Materialsオンライン版で公開されました。

ACS Applied Nano Materials

プレスリリース

EE Times JapanOPTRONICS ONLINE

(2)【論文掲載】超伝導ナノワイヤーでのマイクロ波位相スリップ精密制御

カーボンナノチューブをテンプレートとした独自の超伝導ナノワイヤーデバイス作製技術により、数十ナノメートルオーダーの極細超伝導ナノワイヤーを作製ました。これにより、超伝導ナノワイヤー特有の磁束量子のトンネル現象である量子・熱位相スリップ現象に関して、マイクロ波や長さ制御により精密な位相スリップ発現制御に成功しました。この成果は、今後、超伝導ナノワイヤーを用いた新たな超伝導量子物性探索や量子デバイス開発に応用が可能です。この成果は、Springer Nature社のScientific Reports誌に掲載されました。

Scientific Reports

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