2005年度 本多研究室

教授

本多 敏

助手

中村 一尊

大学院

大川 晋平(D3)
青山 敦(D2/D3)
矢野 亨(D1)
秋元 新哉(M1)
越後谷 俊太(M1)
中村 茉莉(M1)

学部

市川 勝規
田代 雅之

■研究成果「逆問題とプロセストモグラフィ」

神経線維伝導速度分布の推定法,MEG(脳磁界)信号処理法など生体電気磁気
現象の解析や逆問題解法の研究と,管内流速分布を電磁誘導信号処理により推
定するプロセストモグラフィの研究を継続している.

「高周波非対称励磁による自動校正機能をもつ電磁流量計の理論解析」

電磁流量計の適用範囲を拡げ高機能化することを目的に提案した,2組のコ
イルにより,非対称高周波励磁する方式の妥当性を理論解析により検証した.

「ハイパーパラメータ推定を用いたCDMAマルチユーザ復調」

CDMA(Code Division Multiple Access)において, 高い復調性能を得るため
の技術としてマルチユーザ復調が提案され注目を集めている.しかしこの復調
方式では,復調時に通信路ノイズの統計的性質を必要とするため,現実的には
何らかの手段で推定を行う必要が発生する.本研究では,「通信路ノイズの統
計的性質」をハイパーパラメータ推定問題として捉え,復調アルゴリズムの提
案と理論解析を行った.解析の結果,我々の提案するアルゴリズムは通信路状
態を既知とした場合(理想的な場合)をほぼ同等の性能を持つことが示された.

「MEG計測における磁場源推定精度向上に関する研究」

空間フィルタによる脳内活動源推定法を発展させ、カルバック・ライブラー
情報量を利用した新たな定式化により従来法では困難であった深度方向の推定
精度の向上に成功し、重回帰分析と組み合わせることによって従来から問題と
なっている解の低局在性を解決した。脳磁界計測における重要な問題点の一つ
であるノイズ処理に関しては、近年注目されている独立成分分析にカルマンフィ
ルタなどの信号処理手法を取り入れた方法を提案し、通常行われている加算平
均をせずに低SN比データからの信号の抽出することにも成功した。

「複合感覚的予測情報処理に関するMEG研究」

異種感覚間の予測脳内過程解明の鍵となり得る磁場成分を同定するために,
聴覚刺激に対して視覚刺激の先行呈示実験を行い、視覚刺激に基づいて聴覚刺
激を予測した際の予測情報と実感覚情報の相関関係に着目して,一致刺激を高
確率で不一致刺激を低確率で呈示すると,視聴覚刺激間隔が十分大きい予測条
件下において,両側の上側頭部で不一致刺激に特異的な早期の活動(pMMF)を
観測し、ました。その時空間的特性は,ミスマッチ活動(MMF)に類似してい
たことから,視覚情報による修飾を介した類似の機構の存在を示唆した。また
一致・不一致刺激を等確率で呈示する実験により,視覚情報による修飾は過去
の刺激呈示に依存しないことを明らかにした。さらに、視覚刺激に対し聴覚刺
激を先行させて一致・不一致刺激を呈示する実験により,提案する予測機構が
各感覚モダリティに特異的に存在することを示し、最後に、提案したモデルの
妥当性を検証するために,MMFテンプレートが存在する状態でpMMFテンプレー
トを競合的に生成した場合におけるMMF出力の検討を行う実験を構築し,その
結果,両者の干渉効果が存在していることを確認し,モデルの妥当性を示すこ
とに成功した。

■発表論文・学会発表など

論文

Shinpei Okawa, Satoshi Honda,
Reduction of noise from magnetoencephalography (MEG) data,
IEE MBEC, 43, (5), pp. 630-637, 2005.

A. Aoyama, H. Endo, S. Honda, T. Takeda,
Neuromagnetic analysis of effect of audition-based prediction on visual
information processing,
International Congress Series, 1278, 219-222, 2005

A. Aoyama, H. Endo, S. Honda, T. Takeda,
Modulation of early auditory information processing by visually based
sound prediction,
Brain Research, 1068, 194-204, 2006

国際会議発表

Toru Yano, Kazutaka Nakamura, and Satoshi Honda,
Statisitical Mechanics of Hyperparameter Estimation in CDMA Multiuser
Detection: Naive Mean Field Approximation
Proc. INSS 2006, San Diego, 222-226
2005年6月

Shinpei Okawa, Satoshi Honda,
Current density estimation with time-invariant spatial filter in MEG
measurement,
Proc. SICE ANNUAL CONFERENCE 2005, 590-594, 2005

S. Honda, T. Yamamoto
A New Configuration of Electro-Magnetic Flowmeters with Self-Calibration
Proc. International Symposium on Fluid Control and Measurement,
FLUCOME CHENGDU 2005,

口頭発表

本多敏,山本友繁,
“自己校正機能を持つ非対称高周波励磁電磁流量計の動作解析”,
計測自動制御学会第6回流体計測制御シンポジウム,東工大,2005.10.18

青山敦,遠藤博史,本多敏,武田常広,”視覚的予測が体性感覚情報処理に及ぼす影響の検討”
第20回日本生体磁気学会大会,vol. 18, no. 1, pp. 266-267,大阪 (2005.7).

青山敦, “複合感覚的脳内情報処理の解明に基づく生命化”
21世紀COE7大学拠点合同シンポジウム2006,pp. 21, 名古屋 (2006.3).

■学位論文

博士論文(主査)

大川 晋平 “A Study on Improvement of Dipole Estimation in MEG
Measurement”

青山 敦 “Neuromagnetic study on crossmodal predictive information
processing”

博士論文(副査)

(基礎理工学専攻)
森 涼太郎 「グレイスケールマスクと三次元マイクロキャピラリの製作法と
応用に関する研究」

・卒業論文

市川 勝規 「合成開口ソナーにおけるアポディゼーションによるサイドロー
ブ低減」
田代 雅之 「Brain Computer Interface における運動想起過程の解析」

■進路

慶應義塾大学大学院理工学研究科修士課程
パナファコム

■助成

(株)山武「非対称励磁方式による流体計測技術の研究」


Dept. Applied Physics and Physico-Informatics