構成
- 教授:
- 池崎和男
- 大学院:
- 荻原俊博、中山文夫、辛島将之
- 学部:
- 八代智彦、池上真、桑原論次、佐々木純、橋本竜憲
研究成果
高分子粉体試料の熱刺激電流スペクトル
熱刺激電流(TSC)スペクトルすコピーを高分子粉体試料に適用しする場合,いくつかの問題点を考慮しなければならない.それらのうちの一つは,TSC測定中に起きる,試料粉体層の厚さ変化である.とくに,開回路TSCの場合,試料の厚さ変化はそのまま試料と電極間の距離の変化となり,TSCスペクトルを歪めてしまう.そこで,実際の試料でこのことを確認するために,試料粉体層の厚さと温度の関係を実測し,この結果と簡単なモデルを用いて,粉体試料層厚変化がどの程度観測されたスペクトルに影響しているか 調べた.その結果,試料として用いた静電塗装用塗料ではほとんど問題がないことが確認された.しかし,複写機トナー用のバインダー樹脂では補正が必要であることが分かり,補正法を考案した. また,静電粉体塗装用塗料の熱硬化反応の進行状況をTSCを用いて評価する方法を提案し,実際の塗料に適用した.その結果,単一の硬化反応で説明がつく場合と,活性化エネルギーの異なる2種類の硬化反応が共存するとして説明ができる場合があることがわかった.
学位論文
修士論文
- 荻原俊博:粉体塗料の電気的特性および硬化特性の熱誘起電流スペクトロスコピーによる評価
卒業論文
- 八代智彦:高密度ポリエチレンのバルクおよび表面電荷トラップ
- 池上眞:帯電制御材のモルフォロジーの電気特性に及ぼす影響
- 桑原論次:熱誘起電流スペクトルに及ぼす高分子粉体試料層厚変化の影響
- 佐々木純:静電粉体塗装用塗料における硬化反応進行の電気電導性による評価
- 橋本竜憲:ポリプロピレンの冷凍粉砕によるモルフォロジー変化の測定
進路
日本信号, 慶応義塾大学大学院理工学研究科, アートシステム ,日本電装 ,凸版
研究助成
- 文部省科学研究費:高分子粉体帯電特性の熱誘起電流スペクトル法による評価