2003年度 内山研究室

1.構成

助教授 内山孝憲

修士2年 中西美木子

修士1年 大杉健司,秦昌弘

学部 石川大輔,石川法史、小幡慎太郎、餅田剛

2.研究成果

神経回路モデルの構築 -反回抑制-

ネコの腓腹筋を支配する神経回路モデルをについて,α運動ニューロンのsynchronizationとrecurrent inhibitionの関係について検討した.

ポールウォーキングによる負荷計測

ストックを用いて歩行するポールウォーキングについて,筋電図を計測し,また足関節・膝関節・股関節に加わる負荷を推定した.ポールウォーキングには,下肢の負荷を免荷する効果は小さいことが分かった.上肢の筋を動員する運動であることが分かった.

押し込み反力計測による筋の硬さ計測

触診を模倣するように,筋を押し込むときの反力と押し込み量の関係を計測した.3軸のフォースセンサを用いて,上肢の筋腹を押す場合と,内側・外側にずれた位置を押す場合について検討した.また,等尺性収縮力と筋の硬さの関係を調べ,弾性の指標が等尺性収縮力に比例する関係があることが分かった.

筋粘弾性の変化と収縮速度の関係

等速度で筋が収縮しているときにさらにランプ状に伸展することができる実験システムの改良を行った.サーボモータを制御するための回路と筋電図計測のための回路を改良した.

痙性の定量的評価

片麻痺者を対象としてステップ上の負荷を前腕に付加して肘関節を伸展するときの応答を計測した.弾性によるトルクを推定し,その過渡応答特性から,痙性を定量的に評価することを試みた.

座位における痙性の評価の開発

フォースセンサとゴニオメータを用いて,座位や立位時に,肘関節を伸展・屈曲するときにトルクと角度を計測するシステムを開発した.

3.発表論文・学会発表・特許申請など

論文

T. Uchiyama, H. Johansson and U. Windhorst: ‘A Model of the Feline Medial Gastrocnemius Motoneuron-Muscle System Subjected to Recurrent Inhibition,’ Biological Cybernetics, Vol. 89, pp. 139-151 (2003).

T. Uchiyama, H. Johansson and U. Windhorst: ‘Static and Dynamic Input-output Relations of the Feline Gastrocnemius Motoneuron-Muscle System Subjected to Recurrent Inhibition. A Model Study,’ Biological Cybernetics, Vol. 89, pp. 264-273 (2003).

木村竜司,内山孝憲,前野隆司:把持力制御のための曲面状ひずみ分布センサの開発(十字状ひずみゲージ配列を有する球面状センサによる任意方向把持力制御),日本機械学会論文集(C編), Vol. 70, No. 689, pp. 83-88 (2004).

解説等

内山孝憲:レンショウ細胞による反回抑制と筋張力制御,バイオメカニズム学会誌,Vol. 27, No. 2, pp.76-82 (2003).

国際会議発表

T. Uchiyama, T. Nishikawa, S. Onishi: ‘Muscle Damage by Electrical Muscle Stimulation and by Concentric-, Eccentric-Resistance Training, and Muscle Reinforcement by Electrical Muscle Stimulation,’ Proc. World Congress on Medical Physics and Biomedical Engineering.

M. Murayama, T. Yoneda, K. Minamitani, T. Uchiyama: ‘Verification of Hardness change in Fatigued Frog Muscle using Modulated Electrical Stimulation,’ Proc. Int. Soc. Biomechanics XIX Congress.

K. Ohsugi, T. Uchiyama, M. Murayama: ‘Elastic- and Viscous-like Properties of the Upper Arm Estimated by the Indentation Method,’ Proc. IEEE EMBS Asian-Pacific Conference on Biomedical Engineering 2003.

口頭発表

内山孝憲,西川龍朗,大西祥平:EMSによる上腕三頭筋の筋損傷と筋力増強,第42回日本エム・イー学会大会

内山孝憲,西川龍朗,大西祥平:電気刺激による筋力増強と筋損傷,第18回バイオメカニズムシンポジウム

中西美木子,内山孝憲,大西祥平:運動療法におけるポールウォーキングの有用性の検討,第24回バイオメカニズム学術講演会

4.学位論文(修士論文、卒業論文)

修士論文

中西美木子:ポールウォーキングにおける下肢関節モーメントと筋活動の評価

卒業論文

石川大輔:インデンテーション法による上腕の硬さ評価法の検討

石川法史:筋の粘弾性に着目した片麻痺患者における上肢痙性の定量的評価法

小幡慎太郎:座位における上肢痙性の定量的評価法の検討

5.進路

NTTドコモ,慶應義塾大学大学院

6.研究助成

科学技術研究費「ヒトの感覚機構を模擬する触覚センサによる筋の硬さ計測システムの開発」


Dept. Applied Physics and Physico-Informatics