2006年度 内山研究室

1.構成

助教授 内山孝憲

修士2年 市川雅英,加藤亮子,村山大輔

修士1年 大橋洋平,加藤大晧,本田将

学部 桑田和佳,佐藤統文,樋口辰哉,村上幸一郎,渡辺孝太郎

2.研究成果

神経回路モデルの構築 -反回抑制とα運動ニューロンの同期現象-

ネコの腓腹筋を支配する神経回路モデルをについて,α運動ニューロンのsynchronizationとrecurrent inhibitionの関係について検討した.Recurrent inhibitionは,synchronizationを増強することが分かった.

痙性の定量的評価

片麻痺者を対象としてステップ上の負荷を足関節に付加して足関節を背屈するときの応答を計測した.弾性によるトルクを推定し,その過渡応答特性から,新たな痙性の評価指標を提案した.

閾値以下電気刺激と視覚フィードバックを用いた治療システムの開発

市販の電気刺激装置とノート型PCを用いて,閾値以下の電気刺激による痙性の治療効果について検討した.

摘出筋における筋収縮力と筋硬度の関係

カエルの筋を対象として,筋収縮力・筋長と筋硬度の関係を解析した.筋張力と筋硬度の間には比例関係が認められた.また,その傾きは,筋の伸展量が大きいほどちいさくなることが分かった.

筋音図と筋電図の同時計測

筋音図と筋電図を多チャネルで同時に計測するセンサ部の検討を行った.筋電図採取用の電極が筋音図計測に及ぼす影響を明らかにした.

超音波を用いた皮下脂肪計測

超音波を用いて皮下脂肪厚を計測するための基礎的検討を行った.2次遅れ系の2次結合による伝達関数を用いて,応答波形を近似し,相関法によって厚さを求めることを試みた.

筋音図と筋収縮レベルの関係

筋収縮レベルと筋音図の伝播速度の関係を解析した.その結果,収縮レベルが高いほど筋音図が速く伝播することが分かった.

筋硬度評価システムの改良

オフライン解析であった筋硬度評価システムをオンライン解析できるように改良した.また,筋硬度を計測する際に適切な押し込み量について検討した.

ゲル状食品の硬さ計測

ゲル状食品の硬さを計測するための基礎的検討を行った.

生体インピーダンス法による皮下脂肪厚計測

4電極法により,一定電流の双極性矩形波を加えたときの電位を計測するシステムを構築した.超音波断層計による皮下脂肪測定値を比較した.

3.発表論文・学会発表・特許申請など

論文

内山孝憲,大杉健司,村山光義:「押し込み反力計測による筋の硬さの評価-等尺性収縮力依存性と筋疲労の影響-」,バイオメカニズム18, 219-227 (2006)

石川大輔,内山孝憲:「小型デジタル筋硬度計の開発」,バイオメカニズム学会誌, 30 (4), 234-237 (2006)

大橋洋平,内山孝憲:「ヒト長母指屈筋の等張性収縮時における伸展に伴う張力増加と収縮レベル・収縮速度・筋長依存性」,生体医工学,44 (4), 628-634(2006)

国際会議発表

T. Uchiyama, S. Obata, R. Uchida: ‘Quantitative Evaluation of Upper Limb Spasticity in the Sitting and Standing Positions’, Proc. World Congress on Medical Physics and Biomedical Engineering 2006 (2006)

D. Murayama, T. Uchiyama, R. Uchida: ‘Evaluation of Spasticity in the Ankel of a Hemiplegic Subject Using a Step-like Response’, Proc. 28th Ann. Int. Conf. of IEEE Engineering in Medicine and Biology Society (2006)

口頭発表

本田将,内山孝憲,村山光義:「反復性収縮による筋硬度と血流量の関係」,第45回日本生体医工学会(2006)

大橋洋平,今泉光人,大森克哉,内山孝憲;「等張性収縮時におけるヒト長母指屈筋の随意収縮レベル・伸展速度・筋長と粘弾性との関係」,第45回日本生体医工学会(2006)

市川雅英,内山孝憲,内田竜生:「閾値以下電気刺激を用いた麻痺肢の治療効果の検討-ステップ応答による弾性係数の評価-」 ,第27回バイオメカニズム学術講演会(2006)

加藤亮子,村山光義,内山孝憲:「摘出筋における筋硬度と張力の関係」,第27回バイオメカニズム学術講演会(2006)

大橋洋平,内山孝憲:「ヒト長母指屈筋の伸展に伴う張力増加と収縮レベル・収縮速度・筋長依存性」,生体医工学シンポジウム(2006)

4.学位論文(修士論文、卒業論文)

修士論文

市川雅英:閾値以下電気刺激と視覚フィードバックを用いた治療システムによる麻痺肢の運動機能改善法の検討
加藤亮子:摘出筋における張力と筋硬度の関係
村山大輔:ステップ状応答を用いた片麻痺者の足部における痙性の定量評価

卒業論文

桑田和佳:押し込み反力計測による筋硬度評価システムの改良-計測の高速化と標準化の検討-
佐藤統文 :ゲル状食品の硬さ評価法の基礎的検討
樋口辰哉:筋音図の伝播時間と筋収縮レベルの関係
村上幸一郎:生体インピーダンス法による見かけ比抵抗からの皮下脂肪厚の推定
渡邉孝太郎:摘出筋における張力と押し込み反力の関係

5.進路

NTT(持株会社),デンソー,松下電器産業,慶應義塾大学大学院,広島大学,静岡銀行

6.研究助成

科学技術研究費:「ヒトの運動制御における筋粘弾性調節機構の多チャネル筋音図と筋電図計測による解析」


Dept. Applied Physics and Physico-Informatics